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「平和のための国民審査・実行委員会」立ち上げへ

遅くとも9月には行われるであろう衆議院選挙の投票の時に、こっそり行われている最高裁判所の裁判官の「国民審査」、ってご存じでしょうか?

投票所で、選挙の投票をしたときに、よく知らない人の名前が何人か書いてある紙を渡されますよね。
それに、×をつけるかそのまま白紙で出すか、というあの投票を「最高裁裁判所の裁判官の国民審査」といいます。

実は、去年、イラク派兵違憲判決が出た後に、「竹内行夫」さんという人が最高裁の裁判官に任命されました(任命したのは麻生内閣です)。

この竹内行夫さん、実は、外務省の「事務次官」と言って外務省のトップだった人です(裁判官出身ではなくて、外務行政のトップだった人です)。

しかも、小泉さん時代に外務省のトップに君臨していて、ブッシュのイラク戦争支持や自衛隊のイラク派兵を決定し、実際に実行していった外務行政の責任者です。
イラク戦争に反対したレバノン大使(天木直人さん)を「クビ」にしたのも竹内さんです。

また、高遠さん達3人がイラクで身柄拘束されたときにも、「自己責任だ」と切って捨て、3人へのバッシングを引き起こしたのも竹内さんです。

今振り返ってみてどうでしょうか?

今やイラク戦争についてブッシュ元大統領でさえ「間違っていた」と反省をしています。
そして、イラク派兵については、名古屋高裁が違憲と判断しています。

竹内さんは、まさに間違っていたイラク戦争を支持し、違憲と批判されたイラク派兵を進めた張本人です。

麻生首相は、その違憲行為の張本人である竹内行夫さんを、あろうことか憲法の砦である最高裁に送り込んだわけです。

違憲判決が出た後に、わざわざイラク派兵の責任者を最高裁の裁判官に送り込んだ、ということは、「イラク派兵については全く反省もしない」「これからも今の憲法を守るつもりもない」という意思の表れに他なりません。実際に、政府は明らかに違憲のソマリア派兵を強行しています。

しかも、最高裁は全国の裁判官の人事権を握っていますから、竹内さんが影響力を持つと、イラク戦争に反対した天木直人大使を「クビ」にしたのと同じように、憲法を護る側の裁判官を「冷遇」していく危険性が生じてきます。

最高裁は、「憲法を守る砦」であるはずです。
行政が仮に憲法に反する政策を行った場合には、しっかりと「間違っている」と指摘していくことが求められています。「三権分立」からも当然のことです。

憲法を守る最高裁の裁判官にふさわしい人に裁判官になってもらいたい。
最高裁裁判官ふさわしくない人には退場頂きたい。

そのためにとても大事な手段があります。

それが、「最高裁裁判官の国民審査」です。

最高裁の裁判官は、国民の信任なく時の内閣によって選ばれてしまいます。でも、それでは国民と裁判所が完全に切り離されてしまう。そこで、最高裁判所の裁判官は国民の信任を受ける必要がある。
ということで、憲法上定められているとても大事な制度が、「国民審査」です。

裁判所を良くしていくのも、悪くしてしまうのも、本当は審査をする立場にある有権者である私たちひとりひとりにかかっているのです。そして、裁判所が平和憲法を守る立場に立たせるか、憲法をないがしろにする立場に立たせるか、も私たちにかかっているのです。

私たちの「平和憲法を守らせる」意思をしっかりと伝える。

そのために、今回の国民投票では、「竹内行夫」さんに「×」をつけることで、「平和憲法を守れ」という「平和への意思」を表明していきたいと思っています。裁判所に対して、政府に対して「平和憲法を守れ」という声を示していきたいと思います。

「バッテン」の数値は全選挙区で出てきますので、どれだけの人が平和への意思を示したかがはっきりします。

また、「公職選挙法」の対象になりませんので、ビラ配りも自由ですし、投票日に投票所近くで「竹内さんにバッテンを」と街頭宣伝することも道交法にあたらない限りは全くの自由です。ネット上での運動も自由です。

平和憲法をないがしろにする最高裁裁判官はいらない。
選挙では争点になりにくい平和の問題を、「平和のための国民審査」の形で明らかにしていこう。

そんなコンセプトで取り組みを造っていきたいと思っています。

そのために、この度、ようやくですが、「平和のための国民審査・実行委員会」を立ち上げることにしました。

 人の名前に「×」をつける、ということは「品がない」とも思われるかもしれません。
 しかし、衆議院選挙では、平和の問題はなかなか争点になりません。
 現在、違憲のイラク派兵の検証もされず、これもまた明らかに違憲のソマリア派兵についても、大多数の国民にはその是非について声を上げる機会すらありません。

 今回、竹内氏に「×」をつけることは、決して竹内氏個人を誹謗中傷したり、攻撃をするということではありません。あくまで、竹内氏が進めた違憲の海外派兵を批判する、平和憲法を護り行かす方向を選択する、という意思表示の仕方に他なりません。

 これは、これまでにない「平和」の意思表示の貴重な機会となると考えます。

これから、いろいろな方に声をかけて、運動を作っていきたいと思っています。
具体的な内容は順次発信していきますし、別途サイトも作っているところです。
著名人にも「呼びかけ人」になってもらうように声をかけていきます。

全国のみなさんと一緒にいろんな形のとりくみをつくっていければと思っています。

■「平和のための国民審査」■
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by iraben | 2009-04-29 14:14

国会要請に行ってきました

少し前になりますが、4月22日、北海道から佐藤弁護士、大阪からジャーナリストの西谷さん、名古屋から池住さんと川口、それから司法修習生と立教大学の学生さん2名とで、永田町に足を運んできました。

まずは11時半に、福島みずほさんの秘書さんと一緒に、内閣府に赴き、担当者におよそ30分ばかり話をしました。

「イラク派兵の総括をしっかりして下さい」
「航空自衛隊が何を運んだのか、何をやったのか、明らかにして下さい」
「陸上自衛隊がサマワで何をしたのか、明らかにして下さい」
「全く開示しないまま、イラク派兵を過去のものとしてしまうことは許されません」、
「国民に情報を全て出して、しっかり国民に議論をする機会を与えて下さい」
「イギリスもオランダも、イラク戦争の検証委員会を設置するとしている。イラク戦争についての検証をしていないのは日本だけです。日本の国会にも、イラク派兵に関する検証委員会を設置して下さい」
などという要請をしました。

また、サマワでは現実に劣化ウランの被害が生じていることから、自衛隊員にも健康被害が出ている可能性が十分あること、私たちはそのことが一番気がかりで、何よりもしっかりと医療を受けられる体制をとってほしい、ということも要請しました。

そして、携帯スクリーンとプロジェクタを設定し、10分ほど、西谷さんがこの2月から3月にイラクに行って来たときにとって来た映像を内閣府の方達に見てもらいました。

真剣にご覧いただき、「しっかり総理の方に伝えていきます」との約束をいただきました(いつもの上手な「職務上の対応」だったと思いますが)。

その後、各党をまわり、また、川田龍平さんをはじめ、親しくさせて頂いている何人かの議員さん達にも会うことができました。

それぞれのところで、イラク派兵の総括をしっかりしてほしいこと、それをしないで次はソマリアだ、という安易な派兵をすることは決して許されないこと、是非イラク派兵の検証を国会でしっかり議論して頂きたい、その検証委員会を作って欲しいということを強く要請してきました。

しかし、今の国会の情勢では、なかなか議論する余裕がないようで、あわただしい中でイラクやソマリアのような大事な問題がほとんど議論らしい議論もなく、自衛隊がイラクに行った事実についての検証すらないまま、どんどん違憲の海外派兵が既成事実化されていくことに強い危機感を抱きました。

国会要請は、イラク訴訟をはじめてから、のべ20回くらい行っていますが、その都度思うのは、まずは良い議員を選挙でたくさん選ぶことだ大事だと言うことです。そしてたとえ選挙で良い議員をたくさん選べていなくても、国会の外の市民の声と取り組みを、その都度永田町の国会議員に対して、直接、しっかり伝えていくことが大事なんだと思います。
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by iraben | 2009-04-28 23:34

都内の某女子大にて

27日、都内の某女子大学の講義の中で話をさせて頂く機会がありました。

去年も話をさせていただいたので、同じ映像じゃない方が良いかなとも思ったのですが、見ていない方も多いと思ったので同じ映像(西谷さんの「ジャーハダ」)を見てもらいました。

教室には150人くらいいたと思うのですが、みんなイラクの現実にショックを受けながら、でもしっかりと受け止めてくれていたようです。

映像の後、判決文のエッセンスを紹介しました。

前回話したときはまだイラク派兵が続いていましたが、去年12月に自衛隊はイラクから撤退をしたこと、これは違憲判決の成果で、普通の市民が声を挙げた成果なんだ、という話しをしました。

その後に、この裁判には、皆さんと同じ世代の人もたくさん原告として裁判に加わってくれたんだよ、声を挙げていくやりかたはいろいろあるけれど、まずは関心を持って、少しでも自分が出来る範囲で良いから行動していくことが大事だよ、ということも話させてもらいました。

それから、「平和的生存権」があるってことは「平和を作る担い手としての役割があるということなんだ」ということも話をしました。

そして、イラクや多くの国で、日本は「平和な国」だということでとても信頼されている、まさに9条はブランドだ、ということも話しました。

今回は、こちらから意見を求めたり、質問を受け付けたり、という時間を余りとれなかったので、学生さんの反応がダイレクトには分からなかったのですが、講義後に皆さんが出してくれた感想文を読ませてもらって、僕はかなりの衝撃を受けました。
皆さん本当に素晴らしい感性で受け止めてくれていて、感想文を読ませてもらいながら、僕の方が泣きそうになってしまいました。

それぞれ、自分の言葉で感想を書いてくれました。

「衝撃的で、悲しくて、本当に今こう書いていても悲しくて、やりきれない思いでいっぱいです」
「私たちが出来ることは、まず世界でこのような戦争があることをきちんと知り、9条があることを忘れずに平和な世界をみんなで考えていくことだと思う。」
「9条があるから信頼されている日本を私たちはこれからも続けていきたい。戦争に参加するのは簡単だけど、一度失った信頼を取り戻すことはとても難しい。日本が平和のモデル国となって世界に平和を広めていくとともに、今この事実を知った私たちが、些細なことからでも支援をしていくことはとても重要だと思った」
「この裁判には高校生や大学生もたくさん参加したと聞いて、少しでも世の中を変えられると思えたことは救いだった。3200人の一般の人の力で、違憲判決にたどり着いた。私も少しでも出来ることがあればしていきたい」
「DVDの『ブッシュよ、ここに住んでみろ。できないならもとの生活に戻してくれ』という言葉が、一番胸にぐさっと来た。戦争で奪われた命や生活はもう元に戻らない。戦争は取り返しがつかない」
「こんな惨劇を知ろうともせず、無関心でいた自分が恥ずかしい」
などなど。

「日本もまだまだ大丈夫。」僕はそう思いました。

一つ、映像の最後に『民衆の闘い」とあったことについての指摘がありました。平和を願うはずが、最後の最後に「闘い」を肯定するようなのでは矛盾ではないか、という指摘でした。これは僕の説明不足でした。

今イラクでは、アメリカの掃討作戦にも「テロ」にも反対するイラクの市民による「デモ行進」がたくさん行われています。この映像の最後で言っている「民衆の闘い」というのは、武力による「闘い」ではなくて、非暴力による、デモ行進などの運動を指して、「民衆の闘い」と言っているのです。説明が不十分でした。すみませんでした。

今日出会った皆さんは、これからもその感性で、いろいろなことを吸収していかれるでしょう。その中で、自分がやろう、と思えることに出会ったら、大いに迷っても、一歩を踏み出す方を選択してほしいと思います。

イラク訴訟も「小さな一歩」が積み重なって、今まで一度もなかった9条違反の確定判決、という成果につながりました。それが自衛隊を撤退させることにつながりました。

一人の小さな一歩がとても大事なんだ、ということが分かってもらえたら、今日話をした甲斐があったと思います。
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by iraben | 2009-04-28 01:02

北茨城へ

26日,上野から常磐線に乗って,日立の北にある北茨城市に伺ってきました。

北茨城市は,もうすぐ北が福島県で,太平洋側に面しているとても風光明媚なところです。この海沿いの道を「浜街道」とも言うらしいですが,本当に綺麗な海と山に囲まれた素敵なところでした。丁度雨上がりで,新緑がまさに「輝いている」素晴らしい景色に迎えられ,来て良かった!と思いました。ちなみに野口雨情の出身地でも有名ですし,戦時中に「風船爆弾」を作っていたところとしても知られています。

さて,集会ですが,主催者の予想を上回る方が足を運んで下さり,用意していた資料が足りなくなってしまいました。

まずいつものとおり西谷さんの映像(「ジャーハダ」のほう)を見て頂き,感想を伺ったりしながら話を進めました。ソマリアの問題なども含めて,不十分ながらも話をさせて頂きました。

また,集会の途中でみんなで3曲ほど歌を歌いました(僕には初めての体験)。

一曲目は,なんと西谷さんのDVD「イラク戦場からの告発」のラストに入っている歌でした。

実は,僕自身楽譜を見るのが初めてで,タイトルが”「へいわ」のうた”ということも初めて知りましたし,その歌が,京都の宇治共同作業所の「のびのび班」の子どもたちが作ったものだ,ということも恥ずかしながら初めて知りました。いったいあのDVD何十回見ただろう。でも歌が作られた経緯すら知らなかった。恥ずかしい。

集会のことに戻りますが,反応はとても良く,皆さん真剣に考えて下さったと思います。

一人,この名古屋のイラク訴訟の裁判の原告さんも見えて,この裁判は本当に全国の方が参加されたんだといことも実感しました。また,シベリアに抑留された方も足を運んで下さいました。戦争はいかん,という強い決意が伝わってきました。

会が終了した後,主催者の皆さんと食事をさせて頂きましたが,とても温かい方ばかりで,初めてお会いしたとは思えないくらい親しくなった感じがしました。

戦争はダメだ,と思っている人は,「人が大好き」という共通点があるのだな,と実感しました。

(k)
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by iraben | 2009-04-27 23:52

1周年記念集会、大盛況の中での開催

4月17日、名古屋のYWCAにて、違憲判決1周年記念集会が開かれました。
全国から多くの方が駆けつけて下さり、とても充実した集会となりました。

集会はまず、西谷さんからのイラク報告から始まりました。西谷さんはこの2月から3月にかけてまたイラクに行って来られました(「イラクの子どもを救う会」のブログで詳しく紹介されています)。

「みつくち」(口唇口蓋裂)ってご存じでしょうか。日本でも実は500人に一人の割合で生まれているといわれていますが,今のイラクではこの口唇口蓋裂の赤ちゃんがたくさん生まれているそうです。
西谷さんの映像のなかで,ある小さな病院が沢山の口唇口蓋裂の赤ちゃんとそのお母さんで溢れている映像が流されました。私たちにはもとても衝撃的でした。

戦争のストレスか,あるいは劣化ウランの影響ではないか、と考えられているようです。

戦争の被害というものは,これからもずっと続いていく,ということをまざまざと見せつけられた思いでした。

その後,内藤功弁護士から,違憲判決の意義と,ソマリア派兵問題に違憲判決をどう活かしていくか,ということについて丁寧なお話がありました。日本は,「ソマリア派兵」に便乗して,ソマリアの傍の「ジブチ」という小さな国に「陸海空」の基地を作ろうとしているという事実も知らされました。中東に基地を作って,石油利権をあさっていこう,ということなのでしょう。

今の日本の政府は,「海賊」だからやっつけてしまえばいい,という理屈を国民に刷り込ませながら,石油や金にまみれた戦争に加担し続けようとしています。

こんなことはもうやめよう,という声を挙げていかないと,大変なことになってしまいます。

今回の「海賊対処法」によれば,どんな武器を持っていっても良いことになってしまいますし,「集団的自衛権」を行使することも可能となってしまいます。

次には「海賊の次は山賊退治」とばかりに,アフガニスタンへの派兵にスライドしていくことを狙っているとも思えます。今回の「海賊対処法」を「陸上」に持っていった場合,自衛隊がイラクでも出来なかった積極的な「戦闘行為」が出来るようになってしまいます。

日本をそんな国にしないように,僕らが出来ることを少しでもやっていきたいと思います。

いろいろなことを考えさせられる良い集会でした。
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by iraben | 2009-04-25 23:04