「イケママ」とイラク派兵差止訴訟

 私が、この訴訟に参加したのは4年半前、ちょうど子どもがゼロ歳のころでした。その頃の私はまだ弁護士なっておらず、子育てしながら受験勉強中でした。
 私にとって,憲法9条とは,小学校以来,我が国の誇る平和主義として教えられてきたものでした。そして,平和主義は,基本的人権の尊重・国民主権とともに3本の柱として私たちの生活を支え,どの1つが欠けても生活が成り立ちえないと,当たり前のように思っていました。そして,軍隊を持たないということは,私たちの平和を守るとともに戦争による人殺しをしなくてよいことと同義でした。
 けれど,湾岸戦争の頃から,何か違ってきていると感じ始めました。成人する前のことでした。「加害者になるの?」という思いが私を漠然と不安にさせ始めたのでした。
 漠然とした不安を感じつつも何もできず,とうとう,イラクへ自衛隊が派兵されることになったのでした。イラク戦争が,アメリカによる報復のための言いがかりの戦争だということは誰しも分かっていたと思います。
 子どもの寝顔を見ながら,「今日も無事1日終わってよかった」と幸せを感じたいその時間,私の心に「イラクに住む母親たちはどういう気持ちで夜を迎えているだろう」という思いがトゲのように私の心を刺していました。それは,遠い国の可哀想な話ではなく,まぎれもなく自分も加害者と見られて仕方のない事実でした。
 そんなころ,イラク派兵差止訴訟が提起されることを知ったのでした。すがるような気持ちで原告になりました。正直な話,裁判所が「違憲」判断をするとは思えませんでしたが(ごめんなさい),名前を連ねることで,「私は反対した」という言い訳にしたかったのでした。
 報告会では,そういう偽善的な自己満足な動機で原告になったという白状も報告しています。自分としては懺悔の気持ちもあったのですが,いろいろな報告会で,参加者の方々,特に女性の方々から思いがけずたくさんの共感の声を頂きます。自分の国の軍隊が派兵されている現実に,自分の国の子どもたちだけ幸せでいいの?という疑問を持つ母親は多いのだとあらためて感じています。(byイケママ) 
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by iraben | 2008-09-25 12:27
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